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急激に進化する今日のビジネス環境において、世界中のどの企業も、ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(以下『DEI』とする)の取り組みを異なる国や地域で拡大していかねばならない課題に直面しています。
この重要な課題を議論するため、私たちThe Dream Collective (以下、『TDC』とする)は先日グローバル・エグゼクティブ・ラウンドテーブルを開催し、三井住友銀行、WPP、 アサヒグループホールディングス、三井物産、シュナイダーエレクトリック、アステラス製薬、クリテオのエグゼクティブにお集まりいただきました。これらの課題について、それを克服するための実践的な戦略を議論しました。
参加者から共有された重要課題は以下の通りでした:
- リーダーが交代していく中での持続可能な成長
- APACにおける文化の違いへの理解
- 男性優位の階層構造からの脱却
- 各地域の多様性に合わせたソリューションの提供
これらの課題に対処し、DEIの取り組みを成功させるための3つの重要な戦略もここでご紹介します:
- 出発点を知る: 各地域のDEIの取り組みの成熟度評価を実施する(TDCのDEI成熟度評価ツール(DEI Maturity Evaluator)で対応可能)。
各地域が抱える独自の課題とその機会を考慮し、それに応じてアプローチとプログラムを調整する。
- 明確な行動喚起をする: DEI取り組みを開始する際には、従業員に対して明確かつ簡潔な行動喚起を行う。積極的なアライとしての発言や行動、文化の変革など、望ましい成果を明確に示す。焦点が絞られ、丁寧に共有された目的により、従業員のエンゲージメントと参加に大きな影響を与えることができる。
- 地域の状況に留意する: DEIの取り組みの効果を最大化するためには、その地域の優先事項や状況を考慮する必要がある。APAC地域や各国特有のニーズや文化的なニュアンスに合わせてプログラムを調整し、より高い関連性と効果を確保する。
DEIの取り組みを成功に導くために: NewRelic社のAPAC地域におけるアプローチからの洞察
TDCのパートナーであるNewRelic社からは、APAC地域のリーダー向けにカスタマイズされたプログラムを実施し、その取り組みから得た貴重な学びと、インパクトのある成果を共有していただきました。
地域別アプローチの動機
NewRelic社は、画一的なアプローチを急に実施しても最適な結果を得ることは難しい、と認識されていました。DEIは、不特定多数のグループの中で様々な意味合いを持ち、地域や国によって独自の文化的ニュアンスの影響を受けるということも理解されていました。環境とそれぞれの進捗の重要性を深く理解したNewRelic社は、多様なレンズを通してDEIに取り組むという戦略的な決断をされました。APAC地域の各拠点において、最大限のインパクトと影響力を確保するために、それぞれの地域の特性を理解し、考慮したイニシアチブの必要性を重要視したのです。
得られた主な変化および成果
- 理解と自信の向上: プログラムを開始する前に、NewRelic社は従業員を対象にアンケート調査を実施し、主要な DEI の概念に対する理解度を測定した。 結果として、DEIへの理解に大きなギャップがあることが明らかになった。
しかし、その後実施した調査では、DEI、アライシップの概念の理解度が明らかに向上していることが示された。この進歩はリーダーたちの自信につながり、組織全体の理解共有に貢献した。
- 高いエンゲージメント: NewRelic社では、DEIワークショップにおいて、非常に高いエンゲージメントレベルが見られた。就業前と就業後にアクティビティを組み込むことで、従業員の積極的な参加とオープンな文化を醸成することができた。
- 従業員同士のつながりの強化: 「アウトサイダー」という概念など、あまり普段扱われることのない側面にまで踏み込んだDEIの取り組みにより、チームメンバーがそれぞれの実体験を共有し、”違い”についての会話に参加することを促した。この経験は、チームのつながりを強め、同僚同士の共感や理解を深めることにつながった。
DEIの多様な特性を認識し、それに合わせてプログラムを調整することで、あなたの組織においても、チーム間の理解、高いエンゲージメント、強固なつながりにより、素晴らしい結果を導くことができます。
組織でどこからDEIの取り組みをスタートすべきかと、そして、その取り組みを効果的に拡大する方法について関心をお持ちの方は、弊社までぜひお問い合わせください。TDCの専門家チームがお手伝いさせていただきます。