Leading from the Living Room: フィリップ モリス ジャパン

2021年最初のLeading from the Living Roomウェビナーでは、フィリップモリスジャパンのピープル&カルチャー・ジャパン・ディレクターのアーロン・カーマイケルさんにご登場いただきました。PMJは、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)の分野で、グローバルな変革とイノベーションを実現してきたパイオニアです。アーロン氏は、DEIの障壁、PMJのプログラムとイニシアティブ、男性のエンゲージメントとアライシップについて語って下さいました。

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フィリップ モリス ジャパンの達成

-出産休・育休からの復帰率100%
-男女間賃金格差が0.4%
-今年度、シニアレベルの昇進者の46%が女性、新入社員の50%が女性

これまでに遭遇した主な障壁と、それをどのように克服したかを教えてください。

  1. 変化への抵抗

→偏見や理解不足、あるいは職を失うことへの恐れから、従業員は “なぜダイバーシティ&インクルージョンのためにこのような変革をするのか?”と疑問を抱くかもしれません。
→ダイバーシティ&インクルージョンがいかに従業員を惹きつけ、生産性を高め、満足度を向上させるかを示し、DEIの目的を明確にすることが重要です。

  1. リーダーのコミットメントの欠如

→DEI戦略を成功させるには、トップのリーダーシップによる賛同が不可欠です。資金、資源、意欲、時間がない場合は、中間層のリーダーを説得することもできますが、これはとても困難です。
→インクルーシブなリーダーは、インクルーシブなリーダーを育てます。インクルーシブで多様性を受け入れることが出来るリーダーがいれば、彼らはイニシアティブを持って、推進してくれるはずです。つまり、コミットすると言うだけでなく、コミットしていることを示すことが出来るリーダーが必要です。

  1. 明確な戦略を持つ

→「何のために」という質問をしてみてください。
→戦略は、単純なDEI戦略であってはなりません。目標、戦略、測定を通じてDEIが織り込まれたビジネス戦略でなければならないのです→測定には、女性の雇用、女性リーダーの育成、女性の才能にどのような機会が与えられているかなどのKPIが含まれるべきです

PMJで成功したDEIプログラムやイニシアティブは何ですか?

<ジェンダー>

→同一給与
◆PMJはEQUAL-SALARY社と提携し、2016年、2017年、2018年に日本で全面的な監査を実施しました。現在では、世界同一賃金の認証を取得し、その差は0.4%以下となっています(日本の男女間賃金格差の平均値約25%)。

→マタニティ・リターンシップ
◆PMJの調査によると、30歳以上の母親の60%が、主に2つの課題を理由に復職しないことがわかりました。

◆金銭面 – 保育園の待機児童数が多い vs 民間の保育園が高すぎる
◆労働時間 – 復職後は労働時間の短縮が求められることが多い

(現実的な解決策)
◆妊娠出産・育児に関する新しい政策
◆復職した母親の労働時間を短縮し、最初の3年間は給与を全額支給
◆最初の7年間までは、保育園の授業料を追加で支給

<障がいについて>

→PMJでは、日本の障がい者の現状を理解するために、外部のコンサルタントと提携し、リーダーや社員を対象に、身体障がい者だけでなく、精神的な障がいを持つ方をどのようにリードし、サポートするかについての教育を行っています。その結果、PMJでは、身体的・精神的に様々な障がいを持つ方を採用し、必要な枠を超えた独自の目標を達成しています。

年配の方へのDEIのアプローチ、男性管理職のジェンダーに関する会話への参加、男性社員の育休取得の奨励など、どのような方法を取っていますか?

→意識的バイアスと無意識的バイアスに向き合い、これらのバイアスをコントロールする方法をオープンに議論することで、従業員が自分の考え方を理解し、適応できるようにする

→男性リーダーに、多様性のあるチームを効果的に管理する方法を教育する

→既存の文化を考え直し、なぜ一部の従業員がその文化に固執してしまうかを議論する

→抵抗の根本的な原因を突き止める – 非論理的なものもあり、それを探って初めて気づくこともある

→イニシアチブの開発・設計に男性リーダーや従業員を参加させ、彼らがソリューションの一部であると感じられるようにする

PMJのパタニティ・リーブ(育児休業)

→現在、8週間の出産・介護休暇のグローバルプログラムを展開中

→残ったチームのKPIを調整し、休業する従業員の罪悪感を減らす

→ロールモデルや成功例を紹介し、考え方や認識を変える

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